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BBpho文化1へ 超軽量インドアプレーン
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木原さん制作の国際級「F1D」型機。全幅64.6cmで重さは1.3g、虹色に完成した「F1D]と木原さん
反射する翼の厚さは0.5ミクロン
模型飛行機と一口にいっても紙飛行機から無線操縦の金属製飛行機
まで実に多彩だ。ここで紹介するのは、動力となるゴムを除いた機体の
重さが約1グラムという超軽量室内模型飛行機。そしてこれは屋内でい
かに長い時間飛行させられるかを競うものだ。しかし1グラムといったら1
円玉程度の重さでしかない。模型とはいえこんな軽いものをどうやって
作るのだろうか。
軽量インドアプレーンは、制作キャリア60年以上を誇る野中繁吉さんによって日本で普及
するようになったという。手軽に作れるものから厳しい国際基準に従って制作するものまで
約20種類ある。最も普及しているのが「イージーB」や「F1L」と呼ばれるクラス。さらに滞
空時間を競う条件として室内天井の高さを8メートル未満から30メートル以上の範囲で、
4段階(カテゴリー)に分けられている。例えば“カテゴリー2”(天井高8〜15メートル)部門
の滞空時間世界記録は、日本の壇上影宏さんの持つ25分17秒。信じがたい時間飛んで
いるのだ。。このクラスの機体の骨組みにはバルサと呼ぶ木製素材を、翼は細く削られた
リブと呼ぶ部品で組み立てる。翼には既製のポリフィルムを使うので比較的作りやすい。
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飛行中の「F1L]型機 組み立て調整中の林さん
だが、60分前後の飛行時間を競う最大グレード国際級「F1D」となると、制作は格段に難し
くなるという。そのあたりを神奈川県インドアプレーンクラブ会長の木原一正さんに見せても
らった。この機種の規定は「全幅650ミリ以下、ゴムを除いた重量1グラム以上」。当然機
体は華奢になるので、胴体は薄く削ったバルサを円筒形にしゴム動力の引っ張る力に折れ
ないよう張り線で補強、主翼も各部分張り線で補強する。それでも弱く壊れやすい、人がそ
の近くを横切る風圧でも壊れることがあるのだそうだ。
最も難しいのは翼。他の機種では、市販の厚さ約1〜5ミクロンの薄いポリフィルムを翼に
張るが、「F1D」では、より軽くするため厚さ約0.5ミクロン(1/2000ミリメートル)の自作
のマイクロフィルムを使う。 まず浅いプールを作りそこに特殊な溶液を垂らし油膜を張る。
そこに枠をかぶせ、慎重に膜を掬い上げ乾燥させる。と簡単に述べてしまったが、かなり
の神経集中が必要な作業なのだ。
気象条件や水温も影響し、一度や二度で端から端まで
同じ厚みを得ることはかなり困難。取材中も木原さんの良しとするフィルムがなかなか出来
ない。「いや〜、巧くいかんな〜」といいながら繰り返し油膜を広げ“そお〜と”僅かな呼吸
で掬い上げる。見事納得した時の木原さんの顔は素晴しかった。フィルムの良し悪しは全
てフィルムの反射する色合いで判断する。おおむね青色(約0.5ミクロン)は、主翼にピンク
(約0.4ミクロン)は、尾翼。金色は薄いプロペラ用等と使い分ける。
そして「F1D」級のプロペラは、“可変プロペラ”でプロペラを回すゴムのトルク(回転力)に
応じて迎角を変化させる仕組みになっている。最初に回転が速いと揚がり過ぎて天井に接
触してしまうので、迎角を深くとって揚がる速度を抑え高度を一定にして滞空時間を稼ぐ。
ゴムの力が次第に弱くなり降下し始めると、迎角を浅くし回転を早めゴムの力を有効に使
い切るようになっている。この切り替えは、プロペラに組み込んだ極小バネの強弱で調節
するのだ。 ゴムは、飛行させるカテゴリーに合わせ太く短いもの、細く長いものなど数十
種類の中から選ぶが、長時間安定した力を保つためプロペラの迎角とゴムとの最高の組
み合わせを探し出す。これには、経験や勘、データの収集力などが重要な鍵となる。
このように動力、プロペラ、重量配分など微妙なバランスと調和で最高のポテンシャルを
引き出し長時間の飛行を目指すのだ。
レインボーカラーに輝くこの国際級「F1D」は芸術的構造といっていい。飛び上がるとゆっ
くりと蜻蛉にも似たシルエットを描きながら飛行する。木原さんをはじめ愛好家の目は輝き、
我が子を見つめるような眼差しになっていた。2001年から新たな国際ルール、新たな挑
戦。筆者は、ゆっくりと優雅に飛ぶ飛行機を見ていて、空飛ぶ物への憧れと休まる視線を
ただただ感じていた。
取材協力;連絡先;野中繁吉さん(日本インドアエアロクラブ会長)
木原一正さん(神奈川インドアプレーンクラブ会長)tel/044-355-7899
林 修さん(江戸川インドアプレーンクラブ)tel/03-3657-3453
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